Liam's Page

天辰家の猫 リアムのひとりごと * その 4

今年の夏は暑い。ぼくらネコは冬の寒さは苦手だけど、暑いのは案外へっちゃらだ。でも、さすがにこれだけ暑いと、ちょっとまいる。

それじゃなくてもまいっているというのに、病院に連れて行かれた。年1回の予防注射だ。おまけに「この機会に他に悪いところがないかどうか診ておきましょう」とか言われて、耳をのぞかれたり、口を開かされたり、いろんなところを触られた。

やめてくれよ~ 病院は嫌いだ~ (先生は優しい人なんだけど)

注射をされると、とたんに体がだるくなってきた。
帰りの車の中はサウナみたいな暑さで、家にたどりつく頃には足取りもよろよろ。

そのことを訴えようと、ご主人様の足元に近づき、顔を見あげると、なんだかぼく以上に具合が悪そうだ。

治療中の歯が突然痛くなったとかで、もう何日も、痛み止めを飲んでいる。飲まないと「痛くてやってられない」が、飲むと眠くてなって「使い物にならなくなってしまう」らしい。最近は大好きな夜の晩酌も控え、ちょっぴりつらそうだ。

ちなみにぼくは「人間でも、年をとって、一本も虫歯のない人ってたまにいますよね。リアムくんはそれですね。優秀です」と今日、病院で褒められたばかりだ。でも、そのことはしばらく黙っていよう。

ああ、頭がふらふらする。これ以上、目を開けているのがつらくなってきた。カーテン越しでも、この真夏の日差しは、今のぼくにはきつすぎる。ふと見ると、ご主人様もソファに横になっている。このまま今日はご主人様の隣、静かに過ごすことにしよう。寝て起きる頃、少しは元気になってくれているといいのだけど。

それにしても暑い夏だ ・・・
(2004. 8)