Liam's Page

天辰家の猫 リアムのひとりごと * その 12

暖かくなってきて気持ちいい毎日ですね。こんにちは、天辰家のリアムです。

ご主人様につきあって始めたぼくのこのページも1年目を迎えました。おかげさまで「天辰さんの隠れた素顔がわかっておもしろい」と好評のようなので、 これからもぼくの猫の目で、ご主人様の日常をレポートしますので、どうぞよろしく。

さて今回は春らしくテニスの話。実はご主人様、この1年で再びテニスを始めたんだ。再び、というのは若い頃は結構やっていたらしく、 腕前もなかなかだったんだそうだ。

デカラケなんてまだなかったウッドラケットの時代。長髪を振り乱して走るビヨルン・ボルグやジョン・マッケンローが好きだった。コートでは白しか着ちゃいけない時代だった。シューズはやっぱりスタンスミスだった――。

そのうち仕事の忙しさに紛れて、あまりラケットを振ることもなくなり、いつのまにかラケットは釣竿に、白のウェアは防水ウェア&ベストに、テニスシューズは磯用ブーツに変わってしまっていた。

そんなある時、機会あってひさしぶりにコートに立つことに。しかも、かつてテニスを教えたことがある友達とだ。すると当時、初心者だったその友達はすっかり上級者になっているじゃないか!昔とった杵柄で頑張ろうとしたご主人様だったが、まったく感覚がつかめない。力が足りず、打ったボールが相手コートに届かない。何よりもボールを追ってコートを走る気力がでない。こんなはずじゃない、という焦り。くそぉ~という悔しさ。

「でも天辰さんは基礎ができているからすぐうまくなりますよ、ちょっとやれば。」そんな周囲の温かい声に励まされ(そそのかされ?!)、最近では週末が訪れると、ラケットと荷物を背負って家を出て行く。釣りよりもテニスの回数が増えているのでは?と思えるほどだけど、あくまでもこれは釣りのための体力づくり、と自分に言い聞かせているみたいだ。

「くれぐれも無理をしすぎないでくださいよぉ、若くないんだから・・・」そんな声も聞こえてきそうだけど、心配しなくても大丈夫そうだ。55歳を過ぎてのテニスのこれからの目標は、走り回って相手を打ち負かすのではなく、「いかに最小限の動きと非力で打つか」なんだとか。いかにもぼくのご主人様らしい。
(2005. 4)